2013年度第五回定例研究会「「ゲーム=学習説」の可能性と限界」(井上明人)

来る12月6日(金)、下記要領にて立命館大学ゲーム研究センター(RCGS)2013年度第五回定例研究会を開催いたします。
お誘い合わせの上、奮ってご参加下さい。

開催概要

日時 2013年12月6日(金)17:00~19:00
場所 立命館大学(衣笠キャンパス)学而館2階・第2研究会室第3研究会室
※会場に関する情報を更新いたしました(12月4日)
参加費 無料(事前申込み不要)
※終了後懇親会(有料)を予定しております。
タイトル 「ゲーム=学習説」の可能性と限界
発表者 井上明人
概要  本発表では、コンピュータ・ゲームというメディアを考えるためのごく基礎的な論点として、「ゲーム」という現象の機序について考えたい。
ゲームとはいかなる現象であるか、という問いを立てる時、いくつかの有力な立場がある。
ゲーム理論的な観点に立てば複数のエージェントによる相互作用によって生まれる均衡のありようこそが問題になるだろうし、ルールやゴールといった要素からゲームという現象を説明しようとするもの、あるいは日常(一次的現実)からの距離に注目するなど、などさまざまな説明が可能なものである。
中でも、特に強力な説明力をもった立場の一つとして、「ゲーム」を人の学習の認知プロセスとして捉えようというものがある。本発表では、(a)学習説がいかに高い説明力を持ち、この立場を採用することによってどのような視点がもたらされるか (b)学習説がいかなる限界を持つか という二点を整理して提示したい。

なお、すべての論点については、カバーできないと思われるが、大まかには次のような論点についての議論を行いたいと考えている。

1.基礎的論点

  • 言語の意味と、現象の機序
  • 遊び/ゲームの分節に関する諸説
  • 子どもの発達プロセスと遊び/ゲームの分節について
  • 現象の多層性について:構造/認知/社会的作用etc…

2.学習説を支える論点

  • 三目並べ
  • 報酬系/依存と飽き
  • フロー体験
  • 強化学習/ヒューリスティック検索

3.学習説の限界?可能性?

  • 快楽説:単純快楽/多様な快楽
  • 非日常説:マジックサークル(二次的現実)の時間的/空間的範囲をどう考えるか
  • 依存行動と飽き
  • 学習曲線とフロー体験は同じか?
  • ルール説:均衡/ゲーム理論
  • コミュニケーション
  • 物語/ナラティヴ

なお、本発表で扱う「ゲーム」は、必ずしもコンピュータ・ゲームのみを対象とするものではない。

アクセス

立命館大学
〒603-8577 京都府京都市北区等持院北町56-1